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「うわあっ!」
沖田はバランスを崩して倒れてしまう。
「最初から…副長は総司に任せられる予定だったんですね」
土方の考えに気付いて斎藤は土方に言う。
「まあな。実際…桑次郎は剣術の腕は無いが…人殺しの実戦には慣れていた。
平助や斎藤だと感情的になる危うさがあったが…総司は根っからの剣術馬鹿。
感情的になる事なく粛清してくれると俺も自負していたからだ」
苦笑して土方は斎藤に答えた。
「…桑次郎…因縁が一つ消えたな」
砂を見詰め、兼定は呟く。
「兼さん、僕達は止まらないよ。新撰組は歩みを止めない。
…この先、どうなろうと進もう。その先が…どんな景色だろうと」
笑って堀川は兼定に言う。
「…あぁ」
兼定も微笑んで頷いた。
「…」
「へへ…」
国重と兼重は笑って見詰め合う。
「平助君!沖田君が潰れちゃうよっ!」
人に戻った加州は慌て平助の手を引っ張る。
「さよなら…僕の闇の主さん」
砂を見詰め…安定は桑次郎に別れを言うと…沖田達の元へ駆けて行くのだった。
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