第八十六話私は愛されていないのかな?

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「馬鹿…俺達は…大将を愛しているぜ。大将でもあるし…大事な家族だ」 …あぁ…大将…もっと早く俺が気付いていれば…怖さを我慢して…疲れちまったんだな… 涙を流しながら、薬研は笑って愛奈を抱き締める。 「私も…主を敬愛しております。大事な家族ですから…」 不動の涙は止まらない。 その間、高次と竹中…他の皆は光忠達から愛奈の様子を聞いて言葉を失い… 信長だけは分かって居たのか冷静だった。 「…竹中、俺達はお前にもう一つ話すべき事がある。 市様に浅井長政は…」 長谷部は竹中を見詰め話しだした。 「っ!!」 怒りを露にすると、竹中は立ち上がり浅井を探しに飛び出してしまう。 「良いのですか?話して…」 宗三は長谷部に尋ねる。 「遅かれ、早かれ知るべき事実だ。隠し通せん」 長谷部は腕を組むと、黙り込んでしまった。
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