第八十七話頑張らなくて良いんだよ。馬鹿愛奈

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着替えた竹中は…沖田から借りた加州にメイクをして貰っていた。 「うん、バッチリ。 俺はメイクしても男だって丸わかりだから…女装しないと無理だけど… 竹中さんなら女顔だし、着物も似合っているし…これなら愛奈も怖がらないよ」 笑って加州は化粧品をポーチに片付けていく。 「ありがとう、加州」 手鏡を見て、顔を確認した竹中は礼を言う。 「愛奈…何でも良いから…私と話してくれないかい?」 優しく微笑んで次郎は愛奈に尋ねる。 「……刀剣、男を地球上から殲滅…」 次郎を見詰め、愛奈は次郎に答えた。 「殲滅…」 ガビーンと次郎は白眼を向いてショックを受ける。 「大将…刀剣は男しか居ねぇ…俺達の主も男ばかりだ。 …殲滅したらいなくなっちまう」 慌て薬研は愛奈の頭を撫でて説得する。 「主が…御望みなら…っ!!」 不動は服を開けると、自分の短刀で切腹しようとする。 「おい!不動!暴走するなっ!」 慌て薬研は不動を羽交い締めにして制止する。 「カオスだね…こりゃ」 溜め息をついて次郎は項垂れた。 「長政様は…?」 思い出した様に愛奈は次郎に尋ねる。 「浅井様は…多分海北様と御一緒かね…」 首を傾け、次郎は愛奈に答えた。 「次郎姐さん、連れて行って!」 必死な表情で愛奈は次郎に頼む。 「…怖くないのかい?浅井様は…愛奈に苦痛を味合わせた張本人だよ? …愛奈の事を考えるなら…会わせるべきじゃないと思うんだけど?」 困惑しながら次郎は愛奈に聞く。 「私は鉄拳ジェノサイトを与えないと気が済まないの。 やられっ放しじゃ妾の気が納まらぬ」 愛奈は次郎を真っ直ぐ見据え…次郎に頼む。
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