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第八十九話私、頑張るから…
次郎達と一緒に…愛奈は戻ると薬研の膝にちょこんと乗る。
「ん?大将…俺の膝で良いのか?」
苦笑して薬研は愛奈に聞く。
「見た目はモヤシ、けど薬研は隠れマッチョ…筋肉ムキムキ…座り心地は上々!!」
ドヤ顔で愛奈は薬研に答えた。
「褒めてんだか…貶してんだか…分からねぇけど…ありがとな」
苦笑して薬研は愛奈に礼を言うと頭を撫でる。
「むふふ」
嬉しそうに愛奈は目を瞑った。
…薬研ばっかりズルい…ん?
薬研に怒っていた不動は気配に気付き上を見上げる。
厚が逆さまで、木に足を引っ掛けぶら下がっていた。
「…何やってんの?厚…」
目を細め不動は厚に問い掛ける。
「いやさ…愛奈に挨拶したいんだけど…俺見たまんま男じゃんか…。
薬研や不動見たいに…中世的って訳じゃないし…出るに出られなくてさ」
頭を掻いて厚は不動に答えた。
「確かに…今の主なら怖がるかも…」
納得して不動も頷く。
「だろ?どうすりゃ良いんだか…」
困った厚は溜め息を付くのだった。
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