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「…」
鶴丸と一期一振も、ボーッとしながら木の実の皮を向いては葉っぱの皿に乗せていく。
「鶴丸お兄さん!一期お兄さん!」
「えっ!?」
「…っ…」
愛奈の声が聞こえ、二人が振り返ると不動に抱っこされた愛奈を見つけた。
「こんなに…近付いていて大丈夫なの?」
心配して光忠は愛奈に聞く。
「…俺達の事…怖くないのか?」
大倶利伽羅も困惑を隠せない。
「…俺達男なんだぜ?…また男性恐怖症で…さっき見たいにパニックとか起こしちまうかも…」
鶴丸も慌て愛奈に言う。
「…無理しなくても良いのですぞ?無理は精神的に良くない…早く私達から離れなければ…」
一期一振も、愛奈を心配して声を掛ける。
「あのね…さっきはごめんなさい…。私の病気は…簡単に治らない…治らないけど…私、頑張るから…嫌いにならないでね」
涙目になりながら、愛奈は四人に謝り一生懸命に言う。
「っ…」
「…」
「…」
「…」
光忠、大倶利伽羅、鶴丸、一期一振はダバーと涙が滝のように溢れだした。
「うわっ!?」
四人を見て不動はギョッとする。
「嫌いに何かならないよ…」
「娘の事を嫌いな親など居ない」
「馬鹿だな愛奈は…」
「素直な自慢の娘だ」
涙を流しながら、光忠、大倶利伽羅、鶴丸、一期一振は愛奈に言った。
「えへへ…」
嬉しくて愛奈は笑みを浮かべる。
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