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……こいつ…何を言ってるんだ…?
…理解出来ん…土佐の田舎侍は馬鹿なのですか?
元春と隆景も思わず顔を見合わせる。
「…容認出来るわけないだろ…」
鯰尾もプンスカ怒りを露にし…
「…時間の無駄だったか…」
骨喰は目を閉じる。
「その人質になられている方々が無事でも…無理だと仰有られるがか?」
坂本は臆する事無く隆元に問い掛ける。
「…貴方…一体何を言って…」
思いがけない言葉に隆元は動揺する。
「ならば聞くが…古河と笠間から…連絡は来たかのう?」
核心を付くように坂本は問い掛けた。
……一昨日から古河から連絡が途絶えたばかりか…今日は笠間から連絡も来てない…
冷や汗を掻いて隆元は生唾を飲み込む。
「…貴殿は…何か情報を得ているのか?…ここまで我々に強気な態度を取れるのは…強い弱味か情報が有るからこそだと思われる」
代わりに鳴狐が坂本に聞き返した。
「流石は粟田口の長。一期一振っちゅう出来た息子を御持ちの父親じゃな!
…察しがええなら話は早か!」
バシンッと坂本は自分の膝を叩く。
「一期一振以外にも…俺の息子に他の太刀や短刀、脇差しは沢山居る。
息子を誉められ嬉しいが…話は違う。
…勿体振らずに握っている情報話せ」
眉間に皺を寄せ鳴狐は坂本に問い掛けた。
…父上が喜びを隠して怒ってる…レアだレア…
…一兄誉められて父上…桜が舞いそうになってる…理性でこらえ怒って居られるのか…
……父上も中々器用な…お人だな
鯰尾は笑いを堪えながら我慢し、骨喰は無表情で鳴狐を観察しながら器用な芸当?に感心した。
「いやあ…威圧感も半端ないきに!!良し、そんじゃ話ちょる!!
…古河は一昨日、愛奈と源氏、古備前、織田、伊達の刀剣の活躍により落城…。
…捕まっていた長曽我部三兄弟も無事じゃ!!」
目を細め、坂本は嬉しそうに話した。
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