第九十四話島からの報告

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「誰のせいで女になったと思うの?…大体僕は反対したのに鶴さんが…クドクド…」 「貴様は危機意識が甘い…本当に名刀か!?貴様に巻き込まれたから俺達はクドクド…」 光忠と長谷部は、凄まじい形相で鶴丸を説教する。 「うっ…」 嫌そうな顔をして鶴丸は縮こまる。 「俺は問題ない」 「右に同じく!」 「左に同じく!」 大倶利伽羅が言うと、一期一振、日本号は敬礼して言う。 …なんだか…段々一兄が…鶴丸さん馬鹿になって来た…。 ドン引きして薬研は白目を剥く。 …長谷部には世話になっている。…俺だっで長谷部に恩を返す! 長谷部の純潔(今日一日)は…俺が守る! 不動は気合いを入れる。 ……あ…… 宗三は、ふとたまたま…生えてる毒キノコを見つけた。 …キノコ… 堀川も気付いて目を丸くする。 一方…猟師の村近くに空間が開き… 「これが幕末?桃山とあんまし変わらないな…」 白髪の短髪、紫色のジャージを着た青年が頭を掻く。 結城秀康。 家康の次男で、養子に出されたが…豊臣家から結城家へ婿養子に出された。 家康に冷遇されたが、長男の信康には可愛がられていた。 「うーん…ふわぁ…村か?」 秀康の隣で、緑色のラフなジャージを着た青年が欠伸しながら目を擦る。 御手杵。 三名槍の一つで、秀康の槍の刀剣。 貫くのに特化しており一番刃先が長い。 「勘違いするなよっ!?大嫌いな親父を助けに来た訳じゃない…そう、あれだ! 信康兄上に言われて来たんだ…勿論秀忠に泣かれたのもあるけど…」 誤魔化すように秀康は御手杵に言う。 「…はいはい。そう言う事にしといてやるよ。まずは…泊まる場所だな…」 辺りを見回して御手杵は苦笑した。
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