第九十四話島からの報告

4/4
前へ
/857ページ
次へ
「女はモヤシって言わないんですよ…馬鹿なんですか?」 笑って宗三は長谷部を馬鹿にする。 「何を!」 「何ですか!」 長谷部と宗三は張り合う。 ……こりゃ驚きだ……宗三と堀川も女になるとは… びっくりして鶴丸は腕を組んだ。 「光忠お姉さん…喧嘩してるけど止めないの?」 「放って置こう…」 愛奈が聞くと、光忠は呆れた顔をして首を横に振った。 「あっ、もしもし?島さん?…神子田吐いた?」 通信があり、竹中は島に声を掛ける。 「全部は知らない見たいですが…弱点は吐きましたよ」 ズプププッ ビクビクビクビク 「あっ!あんっ!あはっ!」 霧時雨に抱かれ悦ぶ神子田を横目で見ながら、島は竹中に報告する。 「弱点?」 目を細め竹中は聞き返す。 『どうにも…狸を呑み込んだ後から六合は不安定らしいです。満月の日になると一番不安定になるらしく…松永城に引きこもるとか…』 笑って島は竹中に伝える。 「面白いね。狸には恨みが強いだけで助ける義理は無いけど…六合を倒す機会だ…」 不敵に竹中は笑みを浮かべた。 『敵の数や種類は日によって変わるらしいです…。正確な情報までは神子田も流石に知らないみたいで…』 申し訳なさそうに島は竹中に言う。 「それだけ分かれば充分な収穫だよ。島さん、神子田は好きにして良いから…霧時雨と一緒に来てくれない? 二人で今後の策でも練ろう」 楽しそうに竹中は島を誘った。 『分かりました。では…直ぐに向かいます…』 竹中に返事すると、島は通信を切った。 「さて…忙しくなるね!」 楽しそうに竹中は笑顔になる。 …まーた、黒い事考えてるな… 隣を歩く虎御前は目を細めると溜め息を付く。
/857ページ

最初のコメントを投稿しよう!

60人が本棚に入れています
本棚に追加