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「おい、いい加減おきろ」
その声で一番最初に目を覚ましたのは理玖だった。
目を開けるとそこには、胸を大きく開けた白いシャツを着た若い男が、しゃがみこんで顔を覗き込んできた。
上半身を起こし、周りを見ると、理玖の両脇には、太、ヒロトが校庭で寝ていた。
何が起きたのかを思い出すより先に二人を起こした。
「太、ヒロト、起きろ。大丈夫か。」
二人の上にかぶったガラスのカケラを払うと、二人の肩を軽くゆすった。
「あれ・・・俺どうなったんだろう。」
「今、落ちたよね。僕達・・・」
「でもどこも怪我して無い。」
「はい、おまえら一回立って、3人とも。」
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