13人が本棚に入れています
本棚に追加
「よし! じゃあ当てにいきます。亜矢ちゃんがコインを入れたのは赤色と青色ではありません」
声と同時に赤色と青色の紙コップを開けた。
中身は俺の言った通り空だった。
ここまでは完全にイージーだ。
亜矢の行動や仕草を見る限り、間違える要素は何もなかったので当然の結果と言える。
「えっ!? いきなり2つも!? てかなんでわかったのー?」
驚いた表情を見せた後、少し悔しそうな顔でこちらを見ている。
「さてなんででしょう! この2つはすぐわかったよ」と笑って答え、続けた。
「さぁ、ここからが本番だね! 亜矢ちゃんがコインを入れたのは……オレンジ色の紙コップではありません」
そう言ってオレンジ色の紙コップを勢いよく開けた。
再び中身は空だった。
「えっ!? 嘘? なんで分かったの? 上手く隠せたと思ったのに」
さっきより驚いた表情をしている亜矢。そして動揺を抑える為、グラスに入っていたお酒を飲み干した。
「確かに隠すのは上手だったけど俺の勝ちだね。貴重な研究データをありがとうございました」と笑顔で答えた。
「なんで分かったか凄く気になります! 教えてください」
最初のコメントを投稿しよう!