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「やはり、あなたと銀は一度ぶつかっておくべきだと思います」
「…なんだと?」
「軍人かどうかはこの際関係ありません。ひとりの男として、銀と心ゆくまで闘ってみてはいかがでしょうか?」
「―ぶっ」
甘寧が突然の言葉に吹いた。
「おまっ…似合わねー!!お前がンな言葉使うの始めて聞いたぜ」
さっきまでの硬い空気が些か和らいだ。
突っ込む甘寧に、陸遜は拳を降ろしてとぼけたような顔をしてみせた
「その方がさっぱりするんでしょう?甘寧殿こそ似合ってませんよ、興味ないふりなんて」
「―あん?…あー……」
途端に甘寧が眉間を寄せて黙る
「……興味、なァ……」
ボリボリ頭を掻いて、
「………―」
上を向いて、
「――――……、」
下を向いて。
「……聞いてくれますか?作戦」
陸遜が伺うと同時に、ふう、とため息の音。
顔を上げた甘寧は、その口角も少し上げていた
「―……しょうがねーな。軍師サンの命令ってんなら、行ってやってもいーぜ」
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