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「構ってられるか。…程公、俺ぁ先行ってきやす」
張昭が魯粛の脇を通りぬけ言う
「この時期じゃあその軍規とやらの内容は知れてる……『仙人』のジジイを擁護するくっだらねー決まりごと作るつもりっスよ。あ゙~一発 怒鳴らねーと気がすまねえ」
「カハハ、それ以外無かろう。全くもって面白い事態よ」
「確かに由々しき事態ですな。一度、古参の者たちも集め共に話し合いましょう、周瑜」
「…―は……」
朱治が無念そうにうなずく周瑜にほほ笑んだ
「…で。主はどう見るのだ、諸葛謹よ」
…その横では、今まで一度も発言せず黙していた男に程普が話しかけていた。
「…どう、とは」
華奢な体躯に見合った線の細い声が返ってきた。
「主公は、主の言だけはよう聞くのだ。主はいずれ説得の要となるやもしれぬ。我等の意向と差異はないか」
「挙げるほどのものは、御座いません」
「言うてみぃ」
言われた諸葛謹は静かに目を伏せた後、口を少し開いた
「……御主君は、今、迷っておられます」
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