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じゃれ合うようなキスをして、夜は一つの布団で抱き合って眠る。
そんな日々は徐々に変わっていって。
キスは次第に深く激しいものへと変わり、求められるままに体を繋げたのは高二に上がる直前だった。
労るように優しく抱いてくれたけど、初めてのそれはどんなに優しくされても激しい痛みと圧迫感を伴うもので。
それでも一つになった体から伝わる海斗の想いに、僕は幸せな涙を流しながら手を伸ばした。
それからの海斗は今まで以上に僕を甘やかすようになった。
仕事は順調に増え、スケジュール管理や資料を集める為に、回線を引いてデビューの時に貰ったパソコンを繋げた。
僕が原稿を描いてる間に海斗が経費やスケジュールの管理、資料集めなどをやってくれた。
生徒会役員になって忙しくなった亮平も、時折訪れては手先の器用さを活かして原稿の仕上げを手伝ってくれたりした。
海斗はそれを不満そうに見ていたけれど、本人曰く、事務関係は手伝えても原稿に手を出すのは「恐れ多くて怖い」らしかった。
亮平が訪れた日は、文句を云いながらも用意してくれる海斗の手作りのご飯を三人で食べて、亮平の手土産のスイーツをデザートに食べた。
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