これはただの恋のはなし

長い長い何かの始まりかそれとも

運ばれて来たドリンクをストローでくるくるしながら、
なんでそんな嘘をついちゃったのか、考える…。
デートとかじゃないし…たっくんいるし。
たっくん大事だし。…けーちゃのことよく知らないし。
…別にいっか、けーちゃと付き合う訳でもないし…。
それでも。
今日も楽しかったなぁ。
残り少ない今日の一緒にいられる時間を思った時、まだ一緒にいるのに、なんだか寂しくなった。
「けぇ？」
覗き込むように見るけーちゃの声にはっとして、顔を上げる。
…この人のこと、もっと知れたらいいのに。