これはただの恋のはなし

4/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/59ページ
ーーーーピピピッ、ピピピッ アラームの音。眠い… 朝5時半。いつもながら、全然寝てないけど来る朝。 しあわせだった夜のこともあっという間で。 「けーちゃ、はい。」 手作りのおにぎりを1個と、麦茶の入った水筒を渡す。 「行ってくる」 「行ってらっしゃい」 お見送りをする。 あー、けーちゃ行っちゃった。あたしも仕事だけどそれまで2度寝しよっかな…7時半まであと1時間半くらいか。 寝すぎないようにしないと!! とりあえずお布団に戻る。 「こんな生活なんかほんと、奥さんみたい。ふふっ」 どこかおままごとみたいな、現実味の無さで、なんだか笑いが込み上げてくる。 ほんの数ヵ月前には、こんな日々が来るなんて思ってなかったなー… 眠りへと遠退く意識の中で、ぼんやりそんなことを、思った。
/59ページ

最初のコメントを投稿しよう!