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不思議な訪問者だった。
外見は、尻尾のふわりとした白い座敷犬である。こんな宇宙人は見たことがなかった。
「ボクの名前は、キュ◯◯ェもどき。今日はきみたちに力になってもらおうと、宇宙からやってきたんだ」
「なんだって名前が伏せ字なんだ? しかも身体全体にモザイクがかかって細部がよくわからんぞ。だいたい、もどきってなんだよ」
「もどき、というのは似て非なるもの、って意味ですよ、先輩」
ルケルケ・7・トーが耳打ちするが、疑問の本質はそこではない!
「そこは大人の事情ということでお察しくだされば」
キュ◯◯ェもどきは軽く頭を下げる。
「いや、それよりも!」
ガニガニ・9・ボーテはあからさまな警戒の態度で応じた。
「こいつの言う話を聞くことはないぞ、おれたちを騙すつもりらしいからな」
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