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「魚か肉かですか......? 魚も好きですけど、やっぱり肉ですかね」
「肉が一番好きなの?」
「そうですね......食べ物で言ったら......あ、麻婆豆腐ですかね。辛いものが好きで」
「へぇ、辛党なんだ。じゃあ逆に嫌いなものは?」
次々と質問されるが、自分で答えていて、なんだか肉とか麻婆豆腐とか色気のないものばかりだな、と思ったが正直に答えてしまう。
「特にどうしても食べられないってものは無いですね。基本的に出されたら食べます」
「あー、っぽいね。水野さん好き嫌いなさそう。小学校の時の給食とか残さず食べてそう」
「そうですね。あ、でも、給食は牛乳が嫌いでした。今も苦手っていうか、好んでは飲まないです」
「牛乳嫌いなんだ。確かにクラスに結構嫌いな奴いたな」
「味ってよりは匂いがダメなんですよね」
自分も何か質問しなければと焦って、必死で話題を探す。
「仲村さんは......何か嫌いなものってあるんですか?」
結局された質問をおうむ返しする形になってしまった。
「俺トマトダメなんだよね。小さい頃からほんと苦手」
「トマト苦手なんですね。って、このサラダについてましたよね?」
彼のお盆を見ると、サラダのトマトはすでになくなっている。
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