第1章

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13枚目、「万」を真ん中に仲良くベッドに腰掛けている最初に出会った男性2人。 14枚目、ベッドに腰掛けている「万」を囲む大勢の街の人達。 デジタルアルバムのページを捲っていた手が突然力無く落ちる。 デジタルアルバムを眺める「万」をベッドの脇で見ていた医師が、力無く落ちた手を取って脈を診てから死亡宣告を口にした。 医師の死亡宣告を耳にした看護師が「万」の着衣を整える。 広い病室の扉が開き続々と人が部屋に入っ来た。 入って来る人達は街の人達だけではなく、「万」の両親、義父、村の人達、それに「杏」の姿も見える。 彼等は「万」が横たわるベッドを囲み、人類最後の1人だったマン(人間)を見下ろす。 230年前、絶滅した人類を蘇らせようとあらゆる手段を試みていたアンドロイド達は、失敗を繰り返しながらも人工授精を行い続け奇跡的に1人の男の子が誕生した。 それが「万」である。 その後も人工授精が続けられたが「万」以降子供が生まれる事は無かった。 ベッドの脇に跪き横たわる「万」の顔を両手で包み込んだ「杏」と言われていたアンドロイドが、「万」に声をかける。 「ごめんね、ごめんね。 嘘をついてごめんね。 人間があなた1人だと知っていたのに、教えずにごめんね」 15枚目、「万」と「万」の手を握り動力を停止する事を望んだ「杏」が、穴の中に共に横たえられた写真。
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