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「高校の卒業アルバムも、一緒に写りたかったね」
私が言うと、嘉人はニカっと笑った。
「気づいてなかったのか? 写ってるぜ」
嘉人はアルバムの集合写真の隅っこの方を指さした。
そこにはぼんやりと青白い人の顔が浮かんでいた。
「あーーっ! 何、人の卒業アルバムを心霊写真にしてるのよ!」
「なんだよ、今、一緒に写りたかったって言っただろ!」
「それとこれとは別よ! 大切な想い出のアルバムなのに!」
「なんだよ、わけわかんねぇ!」
幼なじみの悪友、幽霊の嘉人と、霊能者の私。
二人の想い出のアルバムは、まだ終わらない。
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