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「早くに来てもらってすいません」
「ほんとに!何でどれもこれも付録つけるのかしらね!全く!」
パートさん達は文句を言いつつも、次々と雑誌に付録をセットし紐をかけていく。平台に並べられる時には雑誌のページの合間や裏表紙に当たり前にセットされて積まれているが、入荷時点で雑誌と付録は別になっているのだ。それを店員が一冊ずつ紐がけして売り場に出さなければならない。
「向井さんはいいから、さっさとコミック並べちゃいなよ!」
「こっち終わったらシュリンク手伝うから!」
「あ、すいません」
紐がけ作業で殺気立っているパートさん達に頭を下げ、由幸はコミック売り場へと戻った。
昨日由幸は遅番で、退勤前に新刊コーナーの平台と棚を空けて帰った。朝の出勤後にそれをしている余裕はないのだ。雑誌コーナーも同じく、昨夜のうちに平台のスペースを空けられている。
新刊のコミックを各五冊ずつ、出版社ごとに並べて平台を埋める。入荷冊数が少ないものは棚に表紙を見せるように置く。
「よし、できた」
少女漫画の新刊コーナーを完成させ、由幸は次のジャンルの新刊コーナーへと台車を押した。
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