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「いいから、出てけよ。」
流星君はお母さんから本を取り上げると、無理矢理部屋から追い出した。
「気持ち悪いだろ。男が恋愛小説なんて。」
言いながら、ばつが悪そうに頭を掻く。
「そんな事ないよ!男の人でも素敵な小説書く人いっぱいいるし、あんなに繊細な文章書けるなんてホント尊敬するもん。」
「ん?結菜、俺の小説読んだことあんの?」
「うん、あるよ。私大ファン。」
鼻息荒く、興奮気味に身を乗り出してしまった。
「あ、そ、そう。有難う。」
困惑しながらも、嬉しそうにしている。
「何であんなに素敵なお話が書けるの?だって・・・女子苦手でしょ。」
リュウの作品は、女子の胸をキュンキュンさせて、時には切なくて優しい恋愛物が主流。
とても女子が嫌いな男子が書いたとは思えない。
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