すきまひと

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すきまひと

はじめは大して好きでもなかったのに。 別れてからは心にすきま風が吹く。 あの頃はなんとも思っていなかった1つ1つの仕草それの全てがすきだった。 あの頃大好きだったはずのたくさんの言葉がいらなくなって、こぼれていって こころがぽかっとうかんでいるのか わたしはどんどんしずんでいくのだ 誰か私を埋めてください 私の心を埋めてください ぽっかりうかんだわたしを ぽっかり空いた心の穴に ふくあきかぜが冷たくて わたしは凍ってしまったみたい わたしはすきまだらけなの どうかわたしに電撃の恋をあたえてくださいな わたしをとかしてレンジみたいに それからいっぱいあたためて だれか だれも こないで わたしは今はすきまひと からっぽでおもたい体を ずる ずる ずる ずる ひきずって きづけばわたしはわたしのすきまに ずる ずる ずる ずる すいこまれてゆき わたしはすきまだけになる
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