ラビリンスマネージャー

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 近年、人間の動きが活発化して、装備や戦闘力の向上が著しい。それによりどこのダンジョンでも人間たちが大勢侵入して来るために苦労しているのだ。 「くっそ・・・世知辛い世の中だぜ」 「お前のところは特にそうだろうな」  ダンジョンの収入は人間たちが持っているアイテムや装備品、そして死んだ後の彼らの肉体である。アイテムや装備品は流通し、死体は新たなモンスターを作り出すための材料となる。死体は優秀な人間であればあるほど良いモンスターが生まれるきっかけになる。  しかし大きな都市が近くにあればあるほど人々の出入りは活発になり、複数人での侵入も増えてくる。そうなればダンジョンの収入源である人間の装備や死体は手に入りづらい。しかし人間たちの侵入は収まる気配もなく毎日なのだ。収入が無ければモンスターを手に入れることもできない。ダンジョンの階層を深くすることもできない。何もできないままただお飾りの管理者という状況に甘んじるほかない状況になるのだった。 「移籍がだめなら野良のやつを探すんだな」 「ああ、そうするさ」 「それはそうと野良と言えば、お前の所にいる『あの女』ならどこも高値で引き取りたがっているが・・・」 「―――――おい」     
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