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世界は混乱に満ちている。世界中では諸国各国、群雄割拠の乱世。大国に翻弄される小国あれば大国を討ち果たしその名を挙げる小国もまたある。勝てば正義となり、負ければただ死ぬか従属するしかない世の中。
血で血を洗う戦乱の世に数ある小国の一つ、アレクサンドリア王国。小国でありながらも周辺各国との交友関係や地の利を生かした巧みな戦術で大国や強国からの侵略を幾度となく防ぐ、戦乱に翻弄されながらも滅ばぬ国。
領内の山間部では豊富な湧き水があり、海にも面しているため海洋貿易も盛んに行われている。立地条件は交通の要所に位置していることもあり、この国は小国で少数でありながらも不屈の強さを持っていた。
しかしそのアレクサンドリア王国に今、崩壊の危機が足音を立てて迫ってきていることを王族や重臣だけでなく民衆達も察していた。
アレクサンドリア王国。堅牢な城壁に守られた城郭都市の中心にある王宮を包み込む城の中。そこでは新たに騎士になろうという者達の採用試験が今まさに行われていた。
会場はまるで闘技場。周囲を石造りの壁で囲まれた中で一対一の戦いが行われている。
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