竜姫士の誕生

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「そうでしょうが、それでも今の時間はマナーを習得する時間のはずですが?」 「はい。ですがマナーの先生が今日の講習を早く切り上げても問題ないと、私は昔からの積み重ねを生かすことができるよう努めた結果、先生にそう言っていただけるようになりました。これもひとえに先生の教え方が素晴らしかったおかげです。そして空いた時間は私が自分で自分に課した剣のお稽古に身を粉にして挑むことで、さらなる向上と研鑚が私の自信につながります」  実際、彼女は実に優秀なのだ。すでに彼女のお稽古の講習を務める多くの先生のほとんどはこれ以上教えることは無いと舌を巻いてしまっている。傲慢に振る舞わず謙虚、しかし優秀さをもってして先生さえも納得させてしまう彼女に教えることなど多くは無い。結果、お稽古事とは言葉ばかりで、ほとんどは過去からの積み重ねを忘れないための復習が日課ようになっているのだった。 「いつも疑問に思っているのですが、剣の基礎は誰を師に仰いでおられるのですか?」  剣のお稽古などスケジュールに入っていない。そして国王や教育係などからもそのような先生をつけたという話は聞いたことがない。 「ワットです」 「・・・あのバカ護衛」     
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