分岐点

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昼休憩が終わって席に戻ると、部長が先に戻っていた。 「如月は、知らなかったんだな…一緒に遊びにいったりしてたんじゃないのか?…まあ、自分のことでいっぱいいっぱいだったってことか…」 社内で前々から付き合ってるんじゃないかって噂があって、でもそれを知らない入ったばかりの女子社員が、先生に猛烈アタック。 「あんまり感情を表に出さないもんだから、苛立った瀬野が外川のマンションに転がり込んで、知らずに部屋を訪ねてきた女子社員と鉢合わせ…ってことらしい。以来、公然の仲だ」 「はぁ…その女子社員は、気の毒ですね」 私はちょっと同情した。 『確かに、富田さんの新車披露ドライブに行った時、常に一緒だったかも…でも、家族とか大丈夫なの?』 「外川は孤児院の出だし、瀬野は三男で放任らしいからな…」 『へ?!部長、私の心読んだ?』 「まあ、いろんな部署から、二番手くらいの実力がある奴等を集めるつもりなんだ。一番手じゃ申し訳ないからな……そして、お前を仕事の仲間としてだけ見れるやつじゃないとなー」 「なんですか!!!それ…」 「『二十歳過ぎると異性関係でもめる』んだろ?折角の逸材、男に惑わされて仕事を辞めたくなったら困るからな!!!」 反論できなかった。 確かに、男性とラブラブな瀬野っちなら大丈夫だと思った。
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