【一】

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「告白したい。けれども、あのプライドが高くて、頭が古くて固い田中が良い顔をするわけがない。鈴木、私はどうしたら良いんだろう」 「佐藤先輩。田中先輩は幼稚園の頃から十年以上続くあの日課を毎日受け流しているんですよね。普通無理ですよ 」 「そうだろうか」 そこにガラリと戸を開けて田中が入ってきた。 佐藤は、当然のように軽くステップを踏んで田中へ向かっていった。 (やっぱりやるんだ) 鈴木は苦笑したが、田中の様子が少し違うのに気づいた。
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