原罪前線 -マルス・フロンティア-

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原罪前線 -マルス・フロンティア-

企画設定書 『原罪前線 -マルス・フロンティア-』 星野彼方 「汝の罪を、武器(マルス)として与えよう。原罪を贖(あがな)い、現在に抗(あらが)え」 《午前六時。起床ノ時間デス。本日ハ晴天ナリ。速ヤカニ身支度ヲトトノエ、食堂ヘノ移動ヲ開始シテクダサイ。一時間以内ニ起床シナイ場合、処罰ノ対象トナリマス。午前六時。起床ノ時間デス──》  備えつけのスピーカーが発するひび割れたアナウンスで。  真希波(まきなみ)ケージは目を覚ます。  左腕には、今や見慣れた赤黒いアザと、数字の羅列。  かんたんに身支度して寮の自室を出たケージは食堂へ向かう。  『RIB端末(リブ)』──ロボットが、カウンターの向こうで無機質にならんでいる。 「ケージさん。となり、いいですか?」 「ケージだ、おはよう!」  双子の姉妹、伊原(いばら)ミキ&エダがやってきて、いっしょに朝食をとる。 「ケージは、あと何年?」  エダの質問に、ケージは腕の数字を見せる。 「まだまだだよ。二年と十ヵ月ちょい」 「ケージさんが来てから、まだ二ヵ月も経っていないのですね」 「ここにいると、時間の感覚がうすれるよねー」 「二人は? どのくらい、のこってるんだ?」     
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