原罪前線 -マルス・フロンティア-

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 刑期延長を受けつつ、すでに5年と3ヵ月を生き抜いているベテラン女性の凪(なぎ)シイナは、林檎のかたちをした爆弾を次々とだす。  口数は多いが淡々と話す少女、七星(ななほし)ノノアは巨大な金槌をあつかう。  ケージとは気が合い、よく二人で遠慮のない会話を交わす。  コンピュータに強い。  眼鏡の少年、葛原(かずはら)タツミは炎をあやつる。  現状、主戦力となっている徒党のリーダー、藤(ふじ)サネハルは拳銃。    ***  白い闇(サーペント)壊滅後、学園の巨大モニターなどに、今回の戦闘において価値(バリュ)を多く稼いだ(多く白い闇(サーペント)を倒した)罪人のランキングが表示される。  上位には、サネハル以下そのグループメンバーが並んでいる。 「今日も本気を出していなかったようだな」  ケージに、シイナが話しかける。 「買いかぶりすぎだよ。これがぼくの実力だから」  シイナはケージをやたらと気に入っており、なにかと絡んでくる。  エロ方面の誘いもしょっちゅうであり、ケージは日常的に、かなりの逆セクハラを受けている。 「どんな罪を犯して、ここにきた? なんてマヌケな質問はしないが、オマエ、あまりここが似合わないな。適応力は高いようだが」    ***  最近、新しくやってきたタツミは、おびえきっている。     
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