原罪前線 -マルス・フロンティア-

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「破壊されたRIB端末は、回収されて修復される。破損が軽度なら、損傷部のみの修復しか行われないことを、あたしたちは知った。胸部が壊れて機能停止したRIB端末の頭部をいじくり、偽の指示をインプットしておいた。もちろん巧妙にメインシステムから隠して、ね。腕の見せどころよ。あとは、そのRIB端末が回収されて進入禁止区域内で再起動した後、活躍してくれるってわけ」 「ノノア──どうして手助けした? きみも、世界に滅んでほしかったのか?」 「ううん、ちがうよ」 「じゃあ、どうして」 「やってみたいじゃない。あんなすごいコンピュータ相手に、あたしがどこまでやれるのか。自分を試してみたくなったっていうか」 「…………」 「許せない? あたしと、戦う?」 「いや」 「怒ってる? ねえ、ケージ。いま、こういうこと言うの変かもしれないけど、あたし、きみには嫌われたくない。勝手な言い分だけど、これって本心だよ」 「問題は、きみじゃないんだ。看守(アガナアラガ)を復旧させる方法を教えてくれ」    ***  ケージは伊原姉妹と協力し、看守(アガナアラガ)の機能を正常復帰させようとする。  タツミとの戦闘になるが、打ち勝つ。  看守(アガナアラガ)が復旧したことで、戦況がくつがえりはじめる。  学園まで侵入してきている白い闇(サーペント)を討伐していく。    ***  〈願いのために(デザイア)〉のリーダーの正体は、シイナだった。  ケージの脳裏に、かつてのやりとりが思い出される。 「RIB端末(リブ)を破壊したらしいね?」     
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