雨男・晴れ女

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雨男・晴れ女

 俺は小学校の頃から、周りの人間総てに『雨男』と言われていた。  なにしろ、遠足や運動会はまず間違いなく雨が降る。俺が楽しみにしていたイベントの時も必ず雨が降る。  そのせいで、お前は遠足を休めだの運動会に出るなだのと言われたことが何度もあった。  だから実際に、遠足や運動会を休んだことはもある。  そんな俺が、大学で『彼女』出会った。  彼女は俺と真反対で、これまで周りにずっと、晴れ女と呼ばれ続けてきたという。  遠足も運動会も、天気予報が雨だと言っても、彼女が参加すると当日は晴れになるというのだ。  それはとてつもなく羨ましいことだと思ったが、話を聞くと、晴は晴れでもあまりに毎回快晴すぎて、暑すぎるとか紫外線がどうのとか、俺とはまた別の、いわれのない文句を言われることが多々あったらしい。  そんな、自分達のせいかと思うような思いで話しを話しまくった結果、俺達は意気投合し、程なく交際を始めた。  ちなみに、デートの日はいつも曇りだから、俺達の謎のパワーは均衡しているらしい。  自分で言うのもなんだけど、とんでもなく似合いの相手と出会えたと思ってる。 雨男・晴れ女…完
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