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そしてもう一通は……
カラのメールだった。
なんだ? 翔太はまた違和感を感じた。
これは玲音からのサインだ。それは分かる。大学に押し掛けてきた時から何かおかしかったのに気づいてはいたが、結局その違和感が何かは分からなかった。
とりあえず、考えても分からないことは置いておいて、メールの返信をする。
――拳骨全部はいらねぇよ
――無理はすんな
――しっかりメシ食ってちゃんと寝ろ
――周りの無茶振りはスルーしろ
――連絡はマメにしてこい
我ながらクドイなと思いつつ、玲音の反応を待ったが、結局返事はなかった。
もう仕事モードになったのだろうか。
まあ、東京ドームでツアーファイナルだし、週明け落ち着いた頃を見計らって、また連絡を入れて様子を見てみるか、と軽く流したことを数日後、翔太は後悔することになのだった。
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