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大学に着くと、とりあえず所属するサークルの部室をのぞいたが、まだ誰も来ていない。翔太は部室を出て、飲み物を買いに生協へ向かった。 構内をぼんやり歩いていると、数人の女子がまとまって近付いてきて、翔太の行く手を阻むように立ち止まり、何やらもじもじし始めた。 はあ……と翔太はため息をついた。 またか。 初めてこれに遭遇した時はいったい何事かと思ったが、数回の遭遇を経験した今の翔太には戸惑いも困惑もなく、ただただ不快なだけであった。 「俺、関係ねぇから」 声の不機嫌さを隠すこともなく言う。いつもならこれで終了のはずなのだが、何故か今日は違った。 「あの!」 集団のリーダーらしき眼鏡女子が、諦めずに食い下がり、何か話しかけようとしてきたのだ。 仕方なく翔太は、 「俺に聞いても無駄だよ。なんも知んねぇし」 と畳み掛けて、彼女らを避けて歩き出した。 歩きながらちらりと視線を送ると、諦め切れないのか追いかけようとしてはいたが、結局ついてくることはなかった。 知らずほっと息をつく。
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