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「……いろんな憶測って」
「理由もいわずにただ活動休止とだけ発表されたらしいからさ……アキトと破局したんじゃないのか、とか性転換手術をするんじゃないのか、とかなんか色々」
破局って……そんなわけない。だってアイツとはそんな関係じゃないって言ってた。
「おーい、橘……大丈夫？」
性転換だって！？ 転換とか言うな。玲音はそんな存在じゃあ、ない。
「ダイジョバ、ないよな……参ったな、どうしよう」
橋本の言葉に被せるように、翔太は言った。
「アイツは？」
「アイツって？」
翔太は感情を抑えるように意識しつつ、その名を呼んだ。
「ユウギのアキト」
橋本は、あぁと受けて続けた。
「休止するのはレノンちゃんだけみたいだよ。皇帝遊戯のほうは、休止には関係ないらしい」
「……そう、すか」
玲音。今どこにいる。
いてもたってもいられず、翔太は立ち上がると脇目もふらず、教室を飛び出した。
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