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事務所。玲音はそこにいるのかもしれない。けれど、ファンやレポーターが大勢いて、行ってもおそらく会えないだろう。 「そうすか……教えてくれてありがとうございました」 「いえ、お役にたてずスミマセン……あ! もし何か新しい情報がはいったら、お知らせしましょうか!?」 正直、玲音の情報ならどんなものでも欲しいところだったが、翔太は丁重にお断りして失礼することにした。 立ち去ろうとして、ひとつ気がついたことを口にする。 「あの樋口さん、ひとついいすか」 「えっ何なになんでしょう!?」 「玲音の幼なじみとしての意見っていうかお願い、なんですけど」 樋口の瞳がさらに輝きを増した。 「はい! ぜひ伺います!!」 「もしまた玲音と直接話すことがあったら……」 「あったら?」 「玲音のこと、レノンじゃなくてレオンって呼んでもらってもいいですか」
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