うまい話はないものだ

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「魔力が多いものは気味の悪い黒い羽根を背に持つのです」  ラズやロズゴも幼女魔王もそんなパーツ隠し持ってる感じ無かったぞ。様々な集まりだ?違う種なのか? 「あ、あの、葉物などは嫌いでしたか」 「なんだ?」 「いえ、失礼ながらディッシュに」  皿がどうしたかと目をやる。ああ、これも失敗した。無意識に肉しか食べていなかった。 「……そうだな。嗜好品だ」  作り笑いはこうだったかと目を細めて口角を軟らかく上げてみる。 「そうですか。とにかくそれで力ある勇者様が必要なのです」  再び頬を染め上げ視線を外すシュリ。  駄目だ。これまた駄目なヤツだ。何だよ。イケメンは匙加減が難しいじゃないか。人化は無表情にしよう、そうしよう。  ずし。  急に頭が重くなったと思ったつぎの瞬間額に響く音と痛みを感じた。  べしべしべしっ!! 「いたた……プーか」  小さな手がぬっと現れ更に顔面を連打し続ける。  自分で口角が上がったのがわかった。これは嬉しいという感情だ。美人な王女シュリが目の前にいるのに、この利害関係の無い無邪気な小さな手をみると癒される。 「えっ?!」 「どこから入った!」 「なぜ子供が!」  ぽかんと口が開いてるぞ女王。     
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