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「いらっしゃいませ!」
いつものごとく 元気で良い笑顔
周りを見る
よし!他に客はおらん!
「なぁ『まなべ』さんは何時まで仕事?」
口から何か出そうや!
「今日は18:00ですけど?」
「ほな、その後、予定とかあるん?」
「いえ、特に…」
なんや『まなべ』さんの顔から 笑顔がなくなってきた気が…
「ほんの数分でええねんけど…時間もらえへんかな」
「………」
何か言うてぇな!
「何かがっかりしました…」
「え?」
「いい人だなって思ってましたけど…何のお話かわからないですけど プライベートでお客様と関わりは持たないことにしてるんで ごめんなさい」
「へ?あっいや!ナンパとかそんなんちゃうねんで?っていや、ある意味ナンパか?いや、違う!違わへんけど違うねん!」
なんや訳わからんこと言ってる俺!
「…ぷぷっ」
カウンター内で背を向けた『まなべ』さんが 肩を震わせながら笑っている
「お客さんこの間から おかしな事ばかりいってます(笑)」
涙目でこちらを見る
あかん!かわいすぎる!
「わかりました…五分だけ」
「おおきに…」
なんやわからんけど 機嫌はなおったみたいや
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