長めの前置き

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長めの前置き

忌々しい冬が終わりを告げ忌々しい春が訪れた ん? 何が忌々しいのか、と尋ねられても俺は困る。 何故(なにゆえ)それを言い始めたらきりがない上に無量大数に等しいその訳を述べるのは小説の前置きには少々向いていないからだ。 その一つ一つを俺に挙げさせるつもりならSM嬢 顔負けのサディスティックであることは間違いない。 まぁしかしあれはビジネスの一環であり本当にドSであると断定するには甚だ彼女らに関する情報が足りん気もするが。 っと話が逸れたのでここらの辺りで戻すとしよう。 社会の話はまた後日という事で。 では話を戻す。 先程述べたように【俺が忌々しいと感じる訳】を 上げだしたらページ数が足らなくなる恐れが生じるためその理由の大方を占めている訳だけを話すとする。 それは、 俺には友達がいない…だ。 …なに? 季節関係なくないだって? まぁそうなるな。 しかし俺にとっては大変深刻な問題なのだ。 この現状のせいで俺はありとあらゆる事象に不満 を募らせている訳であり しかしぼっちとはそうゆう生き物 そこは致し方のない部分もあるわけで…。 いつからだろう?俺に友達がいないのは。 そんなのは決まっている。最初からいなかったのだ。 今年で高校へ進学する訳だが、そこでなんとかして 友達を作りたい。 今までは友達なんて作ろうとは考えなかった。 友達なんてのは幻であり空想の産物。現実でその言葉に該当する存在は実在していない。 一人の方が気が楽だし誰に気を使う必要もない。 今まで一人でやってこられたという事実もあり そこまで【ぼっち】であることに対してのコンプレックスはなかった。 はずだったのだが…。 等々俺も友達が欲しいなんて考えに及んでしまった。そしてこの考えに至った訳もまた挙げだしたらキリがない。まぁ話が進まないので数例挙るとする。 一つ目 高校に入るに当たり気をつけなければならない もっとも苦痛な時間 そう、【昼休み】の存在だ。 中学までとは違い隣の席や前の席の人などと席を繋げて弁当を食べるなどという様なぼっちに優しい風習はない。 仲の良いもの同士が一緒に飯を食べる。 必然的に俺の様な存在は一人飯となるのだ。 まぁ一人飯は別に構わないが、気になるのはやはり 周りの視線である。
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