八章

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「でもよかった いつもの詩菜だわ。悠といたときの詩菜だわ」 そううれしそうに話す美紅もすごくうれしいそうな顔してた。 戻れたわけではないけど、友達にも戻れたわけではないけど、 こうやって連絡くれることが今はうれしいのだ。 出会ったときも付き合ったときも連絡はせずにいたから、 でも今は連絡するようになった。 きっと近すぎてしまったのかもしれない。 いつか同じ道に立てればいいとそう願った。 「でもほんとあなたたちって懲りないわね・・・」 「何が?」 「だって悠たぶんまだあなたの事好きよ?」 「うん私も好き。でも悠がもし手を差し伸べてきたらきっと手を伸ばそうとする。 でも私にはその手を取れるほど強くもないし、すごくない。」 「ほんとどこまであなたたちは・・・」 ごめんね。美紅 「でも今は玲美さんの事なんだ。 悠の事終わったらなぜか玲美さんの事考えたの。」 「あーあの泥棒猫?」 どこか棘のある言い方の美紅 確かに私から悠を取ったって思ったら泥棒猫なのかもしれない。 でもそう思わないのはきっと私も悠の事が好きだからわかるのかもしれないと。
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