九章

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話しながら二人で歩いてる。 不思議な感じだ、別に仲いいわけではない。 友達になったわけでもない”悠が”ってだけでその場が成り立っているだけの異様な組み合わせだ。 「どこに行くんですか?」 「そうねー私の行きつけの場所があるの」 そういわれてそのままついていった。 全く警戒もせずに きっとちゃんと警戒すべきだったのだ。 「あの・・・ここ本当に行きつけですか?」 「うふふそうね? 行きつけだけで、あなたは初めてなのね?」 そう初めてだ。そこはクラブだから、詩菜には縁のない場所で場違いな場所でもある。 そして玲美さんが二階のガラス張りの部屋へと進んでいった。 そのドアにはVIPとか書いてあった。 そこに玲美を追いかけて部屋に入った。 「あー来たか。 そいつが例の?」 「そうよ。好きにしたらいい。」 「そうかよ。お前も悪だな」 「あなたに言われたくわないわね」 とわけのわからない会話をしている二人 「あの悠の好きなもの買いに来たんですよね?」 「あら、まだそれ信じてたの?あなたばかね?」 そうそれ言われてやっと気づいた。 だまされてしまったのだと、あの時に疑いもせずにOKを出した自分を殴りたくなった。
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