九章

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そして本当に逃げ場をふさがれてしまった。 押し倒されてこの男の人をどかさない限りもう起き上がることもできなくなった。 「いや!離して!」 「離すわけないじゃん~」 詩菜は暴れて逃げようと試みるでも男の力と体に体重をかけられてしまえば身動きもできなくなる。 押さえつけられてしまっている以上叫ぶしかもうできなくなっていた。 目には涙をため、泣くまいとする。 それは男にとって煽るものでしかなかった。 「あ~その顔たまんないわ。 泣くまいと強がるその表情崩したくなるわ」 そういいってにやりと気持ち悪い笑みを向ける。 そして顔を近づけて来て首に顔をうずめて来て、怖くなった詩菜はまた叫んだ。 「いやー!離して!!」 「だから離さないって 俺に犯されててよ」 そういって首にチクっという痛みが走る。 「それじゃよろしくね?」 そういって玲美もまたそこから立ち去って行った。 悠がまってるからという言葉を残して 「あはは ほんとあんたって災難だよな 俺みたいなやつに襲われて、好きなやつは違うやつ見ててな」 好きだった。 でも好きでもその人は自分を見てくれない。でもこんなこと望んでなかった。 「でも楽しもうぜ。今日だけは」 そういって行為を続ける。
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