【1】 学校七不思議の一つ、アニメーション部の部室にて。

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 「まぁまぁ。前座はここまでにして、ヒロタの悩みに付き合ってやろうじゃないの。  〆切前のこの忙しさの中、私のみが所有し得る、カンダーイな心で☆」 「……(きっと、ただ単に作業に飽きたんだ…)」←ヒロタ 「……(飽きたんだな)」←きら 「……(「私のみが所有し得る」って、他のヤツがサボってたらオマエに殺されるからだろ)」←瑪久弥 「ほーら言ってみ?(酒取り出し☆)」※お酒はハタチになってから※ (酒のツマミにしようとしてるのか!)  部長は既に、にんまり笑いながらドバドバとコップに酒を注ぎ始めている。しばらく項垂れた後、それでも聞いてもらえるだけ有り難いと思い直し、勢いよく顔を上げる。 「天空(カミタカ)靜嘉(シズカ)さんのことなんですけど…っ!!」 「あー。まだ落とせてねぇのー?」  グサリ…←心に巨大な棘が突き刺さった音 「部長。もう少し優しく言ってあげないと」 「いや…事実です…から……」 「結構気に入ってるんだよなー、その女。  玉砕覚悟で告白したオマエに、『じゃぁ、私があなたを好きになるまで口説いてくれる?そうしたら付き合いますから』って言ったんだろー? ぎゃははッ!」 「部長~今のモノマネ凄く似てました~…(半泣)」 「僕も部のみんなも協力したんですけど、いまいち、『口説く』のを実行するのにはヒロタのキャラクターが…」
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