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「はい、お茶どうぞ。ヒロタ」
「あ、ありがとう。きら」
癒し効果抜群の声に答えて顔を上げると、ティーカップ(アニメーション部所有)から立ち上る甘い湯気が優しく鼻をくすぐった。
「今日はケーキも焼いてきたから、よかったら後で食べてね」
「ケーキっ!? もちろん頂く!! …で、あのー…どこ?」
「部長の横」
「…もしかして、もう既に識別不能に小さくなってる、アレ?」
「ホールで焼いてきたんだけどなー」
お盆を持って小首をかしげているこの人の名前は、祇緒縞きら。
俺と同い年の高校2年。性別は男…と、なぜ彼だけ性別を補足するのかというと、
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