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ある日の夕食時、
「ふう、今日も疲れた。」
「毎日毎日屁ぇコイてるだけだろ!」
ブッ!
「てめぇ!汚ねぇなぁ!食事中に屁ぇコクなって何度も言ってるだろ!」
するとオヤジの隣に足が………
その足は徐々に姿を現していく。
下半身、上半身、両腕……そして最後に顔が現れた。
「あら?私…死んだはずじゃあ???」
「え???ウソ…………おかあさん???」
「美里?美里なの?」
「うわぁぁぁん。おかあさ~ん!」
「やっと願いが叶った。」
聞けばオヤジはおかあさんを甦らせる為に頑張ってたらしい。そして、その後は奇跡が起こることは一度も無かった。でもいいんだ。普通が一番!
今日は3人で動物園に行く。
「行こ!おとうさん、おかあさん」
あれから10年、お母さんは一度は病気で亡くなったのがウソのように元気だし、私はいい人にも巡り会えた。
「美里~?明日の用意はどうなってるの?」
「大丈夫。もう少しで終わるよ~」
私はアルバムを鞄に入れた。とても大事な大事な思い出だ。
明日は私の結婚式。今までお世話になりました。
本当にありがとう。
大好きなお父さん、お母さん。
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