第1章

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最近同じ部署の同期がやつれたようにみえるので、飲みに誘った。 理由を聞いても本人には心当たりが全く無いらしい。 2店目に移動途中、女の子? じゃなくて女性の恰好をした男が声をかけて来た。 「ネエネエ、其処のカッコイイお兄さん一緒に飲まない?」 「ふざけるんじゃねぇ! 化け物が近寄るな!」 「酷ーーい、そこまで言う事ないじゃない」 本人に前に聞いた話しだけど、何故かそっち系の男性に昔からモテるらしいが、本人はノーマルでそっち系の男性を毛嫌いしている。 飲みに誘ったのは俺だけど、この一件で激昂した同期を鎮める為梯子した結果、終電を逃してしまい同期のマンションに泊めてもらう。 夜中に同期が寝ている部屋から音がするのでドアを少しだけ開けて、中を覗き込む。 そして俺は同期がやつれた理由を知った。 金縛りにでもなっているのか仰向けに硬直して凄く嫌そうな顔をした同期の上で、美人と言っても良い程綺麗な顔の青年の霊が、腰を振っているのを目撃してしまったから。
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