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XY遺伝子によって、生まれた時にすでに決まっている、男性と女性。
新生児の時には判別できないものの、成長によってその差が発露する、α性、β性、そしてΩ性。
α性は全人口のおおよそ10%。Ω性はそれ以下と言われる。そのどちらにも属さない、大多数の者をβ性という。
男女の性差に関わらず、他者を妊娠させる能力を持つα性は、実社会においても優れたリーダーシップを発揮し、様々な分野でその第一人者となることが多い。
対してΩ性は、男性であっても、性交渉のパートナーがα性であるなら受胎する可能性がある。定期的に発情期があり、その間は日常生活に支障をきたすこともある。
――この社会でΩ性が生きづらいのには、もうひとつ、理由がある。
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