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エレベーターが地下駐車場に到着するまでのほんの短いあいだにも、ふたりはキスを繰り返した。
ついばむように唇を重ね、ほんの少し離し、また重ねる。
壮介の両手が織花のほほをそっと包み、上向かせる。織花も精いっぱい背伸びをして、自分から壮介の唇に触れようとした。
互いの体温と体温が溶け合い、全身が隙間なく密着する。まるで一本の樹木になってしまったみたいだった。
ふたりとも、ほとんど何も言わない。
ただキスと抱擁だけを繰り返す。
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