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そう言って紅が肩を竦めて見せれば、蒼は納得のいかない様な顔をしつつも口を噤む。
「そんなに気になるのなら、試してみるか?」
「え?」
「だから、そんなに気になるなら、試すか?って。異世界に行く方法」
傍でドンヨリされていては気になって仕方がないので、彼は彼女にそう提案した。
もちろん、蒼は即座に喰いつく。
〝この事案、そんなに気になることか・・・?〟と紅が内心思ったのはナイショである。
「紅、一緒に異世界に行ってくれるの?」
「・・・めっちゃ輝いてんな、蒼・・・まぁ試してみて、それでお前の気が済むっていうなら、俺は別に構わねぇけどさ」
「ホント?!」
「こんな嘘言ったってしょうがねぇだろ?」
やったーっと喜ぶ蒼はその場でジャンプしたり、兄に抱き付いたりと大はしゃぎ。
「そうと決まれば善は急げだよ!!行こう!今スグ!!」
そう、『異世界』という未知なる世界を見るための旅に・・・
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