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さて、
彼らがシルヴァヌスのテメノスを立ち去ると、
再び森の植物は影を潜め出し、
辺りを覆っていた白い霞も晴れ始めてくる。
すると同時に、
ある種の違和感を覚える者が出現してきた・・・。
勘の鈍い者は言われるまで気付かなかったであろう。
・・・やけに明るいのだ。
光を吸収していた霞もなく、
溶岩のオレンジ色の光でもなく、
まるで・・・地上の昼間のような・・・。
「・・・なぁ、あれ、太陽じゃね・・・?」
ミィナが上空を指さした。
霞は完全に晴れ切ったわけではないが、
確かに上空に薄ぼんやりした光源がある。
「太陽・・・ていうか、空がある!?」
スサの一団をどよめきが襲う。
別に緊急の事態と言うわけではないが、
一同理解不能の世界に言葉もない。
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