比翼連理の契り-めぐり逢う運命の番-

□運命の番□

「シイバさん……」

　甘えた声で呼んで腕を伸ばし、背伸びしてシイバの首に抱きつく。するとふわりと身体が浮く。お尻から体を持ち上げられて、カナタは持ち上げた足をシイバの腰に絡めた。セイジを抱くのと同じように抱えられて恥ずかしくないはずはない。けれど離れたくなかった。

「悪かった」
「え……？」
「ひとりにして」

　淋しくさせたせいでカナタが甘えていると思ったようだ。ベッドルームでカナタを降ろすと、ぎゅっと抱きしめてくれた。それだけではないと伝えたくて、カナタはシイバの顎にキスをした。

　発情している。オメガの本能的なものじゃない。心が発情しシイバを求めている。カナタの願いを汲んだシイバが唇を寄せた。軽く押し付けて離れ、カナタの反応を窺う。もっと、とその唇を追いかけると今度は斜めに合わさった唇がカナタの上唇を吸い、開いた隙間から舌が忍んだ。

「ん……っふ」

　シイバに触れられる甘いときめきは、何度キスを交わしても変わらない。いつでも首の後ろから震えが走り、全身に行き渡る。愛していると、その度に思う。